第73章

イーサン視点

「父さん、そんなことしないでくれ。俺には会社が必要なんだ」

どれだけ心血を注いできたと思ってる。いまさら、誰かに明け渡せるわけがない。

それに、会社は俺に残された唯一の資産だ。ずっと赤字続きで、ここで手放したら――隠してきたことまで全部、露見する。そんなの、死んでも認められない。

そもそも、あの会社を手に入れるために俺はオリヴィアと結婚した。なのに父さんが会社を取り上げるなら、俺は何のために……。

俺は父さんの前に正座し、ほとんど懇願するように見上げた。

「父さん、少しだけ時間をくれ。必ず片をつける」

「……まだ足りないって言うのか」

父さんは苛立ちを隠しもせず...

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