第133章 私が自らお姉ちゃんに謝りに行く

「……もういい」

萩原青真が、はっと息をのむ。

夏目霧子はノートパソコンを閉じ、背もたれに身を預けた。片手が無意識に下腹へ落ちる。

「……あの子も、妊娠してる」

萩原青真は口を開きかけて、結局なにも言えずに飲み込んだ。

夏目霧子は一度、目を閉じる。

水野菜々美が憎くて憎くて、歯ぎしりするほどだ。

それでも――妊婦に手を出すことだけは、できない。

相手がどれほど卑劣でも。

その腹の子が、自分となんの関係もなくても。

自分もまた、母親だから。

「水野誠の録音は、もう十分」

夏目霧子は目を開け、声をいつもの冷静さへ戻した。

「警察に回して」

萩原青真がうなずく。

「す...

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