第50章 義姉の嫌がらせ

夏目霧子が病院を出た直後、一本の電話がかかってきた。

発信者は菅田由実。幼い頃から一緒に育った親友で、2年前に海外へ行って以来、顔を合わせていない。

夏目霧子が通話を取ると、受話口の向こうから由実の弾んだ声が飛び込んできた。

「霧子! やっと帰ってきたよ! 買い物、付き合ってくれない?」

腹の底から響くような元気な声に、霧子の胸に張りついていた陰りが、すっと薄れる。

彼女は居場所を告げ、運転手に行き先を変えるよう頼んだ。

――20分後。デパート近くのカフェ。

菅田由実がヒールを鳴らしながら駆け寄ってきて、勢いよく霧子を抱きしめた。

「会いたかった! 霧子!」

夏目霧子は肩を...

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