第71章 次元の違う攻撃

電話を切る前に、黒崎逸臣がもう一言付け足した。

「この数日、案件で出張が入っててさ。戻るのは……たぶん6、7日後になる」

一拍置いて、さらに言う。

「家で大人しくしてろ。変に出歩くなよ」

夏目霧子は口元を引きつらせ、結局こらえきれずに返した。

「私、3歳児じゃないんだけど」

「ん?」

向こうは気だるげな調子のまま。

「お前は俺の言うこと聞いてりゃ、それでいい」

通話が切れる。

夏目霧子はスマホの画面を二秒ほど見つめ、ぱたりと伏せて机に置いた。

確かに、さっきまでより胸は少し軽い。

けれど、心の奥に刺さった棘が抜けたわけじゃない。まだ遠い。

黒崎逸臣がいない数日間、彼...

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