第85章 恋敵は球場で会う

食事を終えると、夏目霧子はリビングのソファに丸くなった。手元には切り分けられたフルーツの皿。ぱくぱくと頬張って、機嫌よさそうだ。

黒崎昌仁が立ち上がる。

「よし。若い連中は若い連中で、適当に喋ったり遊んだりしとけ。俺は上で少し休む」

そう言い残し、背を向けてゆっくり階段を上がっていった。

リビングが、二秒ほど静まる。

先に口を開いたのは瀬戸海介だった。

「こうして座ってても退屈だし、バドミントンでもやらない? ちょうど4人だし、2対2で」

黒崎雅美がぱっと顔を輝かせる。

「いいね! いいね! 最近ぜんぜん体動かしてないし!」

黒崎逸臣はソファにもたれ、スマホを眺めたまま顔も...

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