第98章 水野菜々美に構わず

水野菜々美はマンションのソファの隅に身を縮め、震える指で画面を下へ下へとスクロールしていた。

「パクリ女」「盗作屋」「継ぎはぎの怪物」――そんな汚い罵倒が、DMにもコメント欄にもぎゅうぎゅうに詰まっている。

何気なくSNSを開けば、彼女が「オリジナル絵師を盗作した」という投稿がトレンドの上位に貼り付いたままだった。

水野菜々美はスマホをテーブルに叩きつける。

ぱき、と嫌な音。画面にひびが何本も走った。

――三日。まる三日だ。

出前すら頼めない。配達員に顔を覚えられていたら、と思うだけで喉が締まる。

そして何より彼女を恐怖で縛りつけているのは、黒崎逸臣の態度だった。

あの夜以来...

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