第111章 彼は友達の弟

エルヴィン視点

ナタリーは気まずそうに、乾いた笑いを二つこぼしただけで黙り込んだ。

……まあ、そうだよな。俺が八つ当たりの的にした。彼女だって分かってる。

ちらりとフレッチャーとコールを見ると、二人とも天井を凝視していた。そこに絶景でもあるみたいに、妙に真剣な顔で。

そこへグラント・ウェストがダイニングに入ってきた。虚ろな目で周囲を見回し、今にも倒れそうな顔色だ。

俺たちを見つけた瞬間、足が止まる。

眉間の皺がぐっと深くなり、それからようやく、ぼんやりした警戒をまとってこちらへ歩いてきた。まるで事件現場に近づくみたいな足取りで。

「ウェスト弁護士」

彼女が俺のテーブルの横を通...

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