第23章 彼は私が思ったより冷酷非情だ

ナタリー視点

フレッチャーは不安げに私を一瞥したけれど、私はもうエルヴィンの席に腰を下ろしていた。

最初は慎重だった。テーブルの流れを見て、空気を読み、リズムを探る。

けれど数ゲームもすると、胸の奥に眠っていた何かが目を覚ました。長いあいだ押し殺してきた、危ういほどのスリルへの渇き。

ロイヤルフラッシュが手元にそろった瞬間、指先がうずいた。いっそ全部、賭けてしまいたい――そう思うほどに。

そのとき、フレッチャーの手がばしんと私の肩に落ちた。

「それ、社長の金だぞ。負けたら、お前の今後10年分の給料でも埋まらない」

引きつった笑みを浮かべたまま、彼は私を半ば強引にテーブルから引き...

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