第47章 隠れることと探すこと

ナタリー視点

私は一歩、後ずさった。

「触らないで」

けれど無駄だった。車内は狭すぎる。彼は私を強引に引き寄せる。

「お前はまだ俺の妻だ。法的にも、ちゃんとな」

「嫌っ!! それ、脅迫だって分かってるでしょ!」

突き放そうと、ありったけの力で押し返す。けれど、びくともしない。力が違いすぎた。

せめてできるのは、必死に顔を背けて、唇を避けることだけ。

「お前はいつだって言い訳ばかりだ」

レヴィの声は掠れていた。

「仕事だの、会議だの。どんな理由でも使って、俺を避ける。だが今夜は違う。もう逃げる口実はない」

「放して!」

ぞわりと恐怖が込み上げる。考えるより先に、私は無我...

ログインして続きを読む