第101章 子供は好きですか?

綾瀬悠希と望月恒のやり取りは、過去にたった二度きり。それも毎回、二言三言で終わるようなものだった。だから彼女は、彼からのメッセージなど気にも留めていなかった。

「こんにちは」

 そう返信をする。

 メッセージを送ったものの、まるで石を海に投げ込んだかのように反応はない。綾瀬悠希はそれを気にする風でもなく、スマホをしまうと、楠本南やダニエルと焼き鳥をつまみながら談笑を続けた。

 しばらくして、ふと祖母の顔が脳裏をよぎる。

 祖母は綾瀬悠希と望月恒のことを常に案じており、二人の進展具合を毎日のように尋ねてくるのだ。おまけに昨日は、ネックレスの紛失騒動があったばかりである。

 祖母の気を紛らわ...

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