第109章 前回彼女が私をいじめたこと、忘れたの?

バスルームに通された綾瀬悠希は、用意された着替えを見て目を丸くした。そこにはワンピースだけでなく、肌着や下着に至るまで真新しいものが一式揃えられていたのだ。

「これ、誰の服ですか?」

「譲様が特別に、綾瀬様のためにご用意させたものです。前回、酔い潰れてお召し替えがなかった件を気に病まれたようで、急遽、田中に命じて数着手配させたとか。今後、お泊まりになる際のことも考えてのことでしょう」

 まさかあの藤堂譲がそこまで気が回るとは。意外と律儀な一面もあるようだ。

 とはいえ、先ほどのハプニングを経た今、綾瀬悠希としてはスカートを履くのに抵抗があった。また藤堂譲に妙な気を起こさせてはたまらない...

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