第118章 今夜の出来事はあまりに衝撃的すぎた

「ダニエル、そんな顔しないでよ。今日は本当に藤堂社長のおかげで助かったんだから。そうでしょ、悠々ちゃん?」

 楠本南が慌てて割って入り、場の空気を和ませようとする。

「ええ……」

 綾瀬悠希はダニエルの腕から身をよじるようにして抜け出した。

「今日は本当にありがとうございました、藤堂さん。あの状況では、ああ言うしかなかったのでしょうし」

 言いながら、綾瀬悠希は気まずそうに藤堂譲を一瞥した。

 前回、ダニエルと飲んでいるところを見られた時、彼は明らかに不機嫌そうだった。ダニエルとは何でもないが、尻の軽い女だとは思われたくないのだ。

 だが藤堂譲は彼女を見ず、ダニエルを射抜くように見据...

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