第135章 誰が精神病か?

婚姻届の写真を眺めながら、藤堂譲は苦い記憶を反芻していた。あの時、彼女を試そうとして拒絶されたこと。そして前回、車の中で突き放されたあの感触。

「そうさねえ」藤堂家の御隠居様は深く頷いた。「この間、歓律で会った時もそうだったよ。お前のことなんかこれっぽっちも好きじゃない、旦那様とはうまくいってるって、きっぱり言われたものさ」

「……」藤堂譲は心臓を深々と抉られたような気分になった。

 藤堂家の御隠居様はティッシュで手を拭いながら、孫を突き放す。

「自業自得だよ。言葉を選ばずに人の神経を逆撫でするからそうなるんだ。もし連れ戻せなかったとしても、泣き言は聞かないからね」

 ほんの数分で、藤...

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