第15章 彼女たちはカモ?

夜、綾瀬悠希は一晩中、藤堂譲に追い殺される夢を見て、朝起きた時には目の下にひどい隈ができていた。

朝食のとき、おばあ様は心配そうに彼女を見つめた。

「悠々ちゃん、仕事が疲れすぎるんじゃないかい? どうしても無理なら辞めてしまいなさい。どうせ家にはあんた一人を養うくらいの余裕はあるんだから」

白鳥秀美がそれに反対した。「お母様、何を仰るんですか。私たち桜井家がここまで育ててあげたんですもの、今こそあの子が恩返しする時でしょう。私に言わせれば、そろそろ家にお金を入れるべきですわ。毎日家でただ飯食らいだなんて、本当に面の皮が厚いこと」

「お母様」桜井恵那は箸を置いた。「来月から私が家にお...

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