第153章 恥ずかしい夢

車内、楠本南が綾瀬悠希に尋ねた。

「ねえ、どこかで軽く一杯飲んでいかない?」

「だめよ。明日は松坂家の人たちとの顔合わせがあるんでしょう? 前回みたいに泥酔されたら、私がご家族になんて説明すればいいのよ」

「そんなことにならないってば。本当にお酒は一杯だけにするから。悠希とちょっとお喋りしたいだけなの」

「……はあ。仕方ないわね」

 綾瀬悠希は諦めたように頷いた。

「ただし、アルコール度数の低いカクテル限定よ。いいわね?」

「はーい」

 二人は静かなバーに入った。楠本南は約束通り度数の低いカクテルを頼み、綾瀬悠希はメニューに見つけた新作を試してみることにした。

 グラスを傾け...

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