第170章 バイトは確実に儲かる

まだ離婚したいか? その問いに、綾瀬悠希は即答できなかった。

「会ってから話しましょう。いつ南都市に戻ってくるの?」

「今月はどうしても手が離せないんだ。急いで片付けて、なるべく早く帰るよ」

 綾瀬悠希は眉をひそめ、スマホに文字を打ち込む。

「来月は? 来月、直接会って話したいの」

 一ヶ月。長いようで短くもあるその期間に、二人の関係が修復に向かうのか、それとも……。藤堂譲は即答を躊躇った。

 だが、彼自身も限界だったのだ。これ以上逃げれば、妻は本当に去ってしまうだろう。

「分かった。来月にしよう」

 それは彼自身への最後通牒でもあった。もう逃げるわけにはいかない。

 望月恒か...

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