第176章 藤堂社長が言っていた新入社員は私だ

藤堂グループの福利厚生は、確かに同業他社と比べて群を抜いている。それは藤堂グループに潤沢な資金があり、コストを度外視して優秀な人材をかき集めているからだ。

 だが、出退勤の打刻不要、給与は即時精算可能でいつ辞めてもいいというのは、いささか常軌を逸している。

 まるで特定のコネ入社組のために用意された、特別待遇のポストのようだ。

 藤堂譲は頷いた。「ああ。契約書ができたら目を通す。持ってこい」

 佐藤補佐は、そんな主君の顔をじっと見つめ、心配そうな表情を浮かべた。

「何か言いたいことでも?」藤堂が眉をひそめる。

「社長……最近、どこかお加減でも悪いのでは? あるいはストレス過多で、専...

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