第196章 望月恒こそが藤堂譲!

問いを投げかけた後、藤堂譲は緊張のあまり呼吸さえ忘れ、綾瀬悠希の答えを待った。

 だが、返事はいつまで経っても返ってこない。

 藤堂譲は深く息を吸い込み、言葉を継いだ。

「若葉のために言ってるんじゃない。俺は本気で、お前と結婚したいと思ってる。……駄目か」

 しばらく待ってみたが、やはり沈黙が続くだけだ。

 身を乗り出して覗き込むと、綾瀬悠希はすでに瞳を閉じ、すやすやと寝息を立てていた。

「ふぅ……」

 藤堂譲は安堵の溜息を漏らす。これでいいのかもしれない。

 もし今の言葉を聞かれて拒絶でもされれば、今後友人として接することすら難しくなるだろう。

 窓から差し込む微かな明かりの...

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