第117章

「忘れるな。佐伯瞳は、お前が承弦に紹介した『婚約者』だ。佐伯瞳じゃなきゃ新谷音鈴と揉めることもなかったし、承弦が仲裁に入って古傷を再発させることもなかった」

「それに、あの二人がどうしてあそこまで派手にやり合えたのか――目撃者であるあなたが一番よく分かってるはずです。承弦を一生ものの障害者にしたくないなら、大人しくしてたほうがいい。だってあなた、見る目がないんですもの。あなたが選んだ『息子の嫁候補』は二人とも、手が出るタイプみたいですし」

片方は、深沢承弦が障害を負ったときに海外へ逃げた。

もう片方は、彼の従妹と殴り合って、古傷を再発させた。

深沢天佑の顔色がみるみる黒くなるのを見て...

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