第123章

アルコールのせいだろうか。その夜、末永言葉は早々に眠りに落ちた。

その晩、彼女はひどく長い夢を見た。

夢の中で、言葉は遠い土地へ行っていた。両親は一緒に来られず、隣には誰もいない。

深沢承弦も、片桐景真もいない。

見知らぬ街。けれど顔を上げると、「SH」と掲げられたビルが目に入った。国内の建物とは、どこか違う輪郭。

――嬉しい?

目が覚めてから、言葉は夢の中の自分の気持ちを何度も探った。

ようやくSH本社に辿り着き、何年も追い続けた夢を叶えたはずなのに、想像していたほど胸は躍っていなかった。

理由は分からない。

夢の出来事は、すぐに記憶の奥へ薄れていった。

提携の正式通知...

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