第24章 引き裂いた

ジェシカは眉をひょいと上げ、深沢承弦を見やった。唇の端の笑みは、いっそう深くなる。

「言葉、よく聞いて」

わざとらしいほど堂々と、彼女は言い放つ。

「気持ちの整理がついたら、いつでも私と先生に連絡してちょうだい。別に離婚しなくたっていいのよ。別居って手もあるでしょう? 1年のうち何か月かは海外で過ごして、帰ってきたらまた深沢夫人をやればいい。どっちも諦めなくて済むじゃない」

深沢承弦の顔色は、今にも水でも滴りそうなほど暗かった。

末永言葉は彼の胸に身を預けたまま、その激しい上下をはっきりと感じ取っていた。

何か言おうとした。けれど、その前に彼は彼女を抱いたまま、まっすぐ前へ歩き出...

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