第66章

この三年、深沢承弦が彼女と一緒に過ごす時間はほとんどなかった。ましてや、触れ合うことなど。今みたいに、息が詰まるほど激しく口づけられるなんて――かつては喉から手が出るほど欲していたのに。

どうして、もっと早く来てくれなかったの?

彼女が捨てると決めたその瞬間に差し出される真心なんて、何の値打ちもない。

末永言葉は顔を背けようと何度も首を動かした。けれど頭はがっちり押さえつけられ、逃げられない。男のキスからも、拘束からも。身じろぎひとつ、まともにできない。

それに――彼女自身、深沢承弦を完全に拒めなかった。

離婚は理性の結論。

でも、彼への気持ちは……まだ、残っている。

男の口づ...

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