第70章

この一週間、末永言葉は仕事にすべてを注ぎ込み、私的な時間はほとんど持たなかった。退勤後はできるだけ病院へ寄り、両親の見舞いに行って、母の話し相手になる。

新谷言が手配してくれた人たちは本当に気が利いていて、母の顔色は目に見えてよくなっていた。

ただ一つ、心残りがあるとすれば――父の病状には、まだこれといった好転の兆しが見えないこと。

いつ目を覚ますのか。主治医にも、はっきりしたことは言えないらしい。

だからといって、末永言葉は医師に当たったりはしなかった。みな最善を尽くしてくれているし、何より父に命の危険はないのだから。

そうして一週間が過ぎた頃、課長から不意に呼び出された。

末...

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