第74章

「病院のほうから連絡がありました。末永家当主は、おそらく一週間以内に目を覚ます見込みだそうです。堀井おばさんもずっと付き添っていて、現時点では医療スタッフに不審な動きは見られません」

「……それと、若奥様は片桐景真に送られて戻ってきたようで、二人は病院に三時間ほど滞在していました」

「もう一件。昨日、末永家の古参の使用人である長島さんが近所の薬局へ行っています。ただ、購入品は黒いビニール袋に入れられていて、何を買ったのかは現在調査中です」

助手は末永言葉のその日の動きを淡々と報告しながら、深沢承弦の表情の変化を見逃さないよう神経を尖らせていた。

淡々としていた顔が、じわりと翳っていく...

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