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寧々の視点

私は少し離れた場所から、その会話を最後まで聞いていた。

グラスを置き、うつむいてドレスの裾を軽く整え、深く息を吸い込む。

司はテラスの端に一人で立ち、赤ワインのグラスを手に外の夜景を眺めていた。

ホールから漏れる光が背後から当たり、彼のシルエットをくっきりと浮かび上がらせている。

里香は化粧室へ向かった。彼はここで彼女を待っているのだ。

「九条さん」

司が振り返る。

「石川さん」

私は歩み寄り、彼の隣に立って同じように外へ視線を向けた。

眼下に広がるのは藤原邸の庭園。木々に飾られたイルミネーションが、暗闇の中にほんのりと温かみを添えている。

「九条さん、少し...

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