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梨乃の視点

祖母・百合子の七十五歳の誕生日パーティー。水原家の屋敷は、すでに華やかに飾り付けられていた。

エントランスには高級車がずらりと並んでいる。ロールスロイス、ベントレー、マイバッハ。着飾った招待客たちが三々五々、メインホールへと足を踏み入れていく。海外からわざわざ駆けつけた者も少なくない。

私はシャンパングラスを片手にホールの隅に寄りかかり、会場全体をぐるりと見渡した。

里香さんは来ていない。

最初から予想はついていた。

ホールの中は賑やかだ。上座には、深紅のドレスに身を包んだ祖母の百合子が座っている。一糸乱れぬまとめ髪で、顔には満面の笑みを浮かべていた。招待客たちが次々...

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