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寧々の視点

深く息を吸い込み、できるだけ平坦な声を取り繕った。

「分かりました。他を当たってみます」

通話を切り、背もたれに深く体を預けて目を閉じる。

拓海は私を助けてはくれない――電話を切った瞬間に、はっきりと悟った。できないのではない。やりたくないのだ。彼と里香は幼なじみであり、結局のところ、彼の立ち位置は最初から私の側にはない。そんなことは分かりきっている。だが、頭で理解していても、胸の奥に澱のように溜まった蟠りは消えてくれない。

ぐっと奥歯を噛み締め、込み上げてくる息苦しさを無理やり胃の底へ押し込んだ。

まだ、頼れる人間が一人いる。

連絡先から司の番号を探し出し、発信ボ...

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