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里香の視点

拓海が去った後、私は再び俯いて書類に目を通し続けた。

午後、私は九条グループへ向かった。

司のオフィスの扉を押し開けると、中にはすでに数人の姿があった。

和也がソファから立ち上がり、司と握手を交わしているところだった。テーブルの上には数冊の書類が散らばり、その表紙には水原グループのロゴが印字されている。

あの脳疾患用医療機器のプロジェクトだ。――契約が完了したらしい。

私は中へ入り、ごく自然な動作で傍らのソファに腰を下ろした。

和也が私のそばを通り過ぎようとしたとき、ふと足を止めた。

「この後、時間あるか? 一緒に夕飯でも」

私は顔を上げて彼を見た。

「暇じゃ...

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