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里香の視点

顔を上げると、和也だった。

ダークグレーのジャケット姿。風で髪が少し乱れ、やや疲労が見えるものの、顔色は悪くない。

私は視線を落とし、スマホのファイルに再び目を向けた。

馬場では、蓮が最後の周回を走っている。

最後の障害物を越え、顔を上げてスタンドを一瞥した蓮は、和也の姿を認めるなりパッと目を輝かせた。

手綱を引いて馬を止めると、背から飛び降り、こちらへ向かって駆けてくる。

「パパ!」

そのまま和也の胸に飛び込んだ。

和也はしゃがみ込んでそれを受け止め、抱き上げる。

蓮は彼の首に腕を回し、目を細めて笑った。

「パパ、乗馬の練習見に来てくれたの? 僕、すごかっ...

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