第42話

里香の視点

「里香さんが帰ってきたわよ!」

階段の上から、お義母さん――愛実の声が降ってきた。

私は立ち上がり、声をかけた。

「お義母さん」

彼女は笑顔で階段を下りてくると、私の手を取った。

「仕事、疲れたでしょう。今日はあなたの好きなものを作らせたのよ。いくら忙しくても、ご飯くらいは家で食べないとね」

私は彼女の意に沿うように頷いた。

「はい、そうですね」

彼女の視線が暖炉のそばにいる寧々に落ち、その表情がわずかに曇った。

「里香さん、ひとつ言っておかなきゃならないことがあって。昨夜、蓮が一晩中泣いてね。寧々ちゃんがいないと寝ないって聞かなくて」

彼女は困ったような顔...

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