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西平幸広の視点

個室の照明は薄暗く、話し声とグラスがぶつかる澄んだ音が混ざり合い、ざわめきを作っている。

私は窓際に立ち、グラスを弄びながら、何気なく階下へ視線を落とした。

床から天井まであるガラス窓のそばに、男女が座っている。

女は黒のニット姿。無造作にまとめられた髪から、白鳥のような首筋が覗く。照明に照らされた頬はほんのりと赤く、少し酒が入っているようだ。話すたびに目を細め、口元に笑みを浮かべながら、向かいの男とごく自然に言葉を交わしている。

見覚えがあった。

天際創研で会った――白石だ。

あの日は白衣姿で、真剣な眼差しをしていた。口数は少ないが、発する言葉はどれも的を射て...

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