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里香の視点

ロープウェイがゆっくりと止まり、私たち一行は山頂に降り立った。

風にはうっすらと寒さが混じっていたが、司がすでに焚き火を起こしてくれており、近づくと心地よい温もりだけが感じられた。

桜は私の腕の中にすっぽりと収まり、両手を火のほうへ伸ばしながら、満ち足りた顔をしている。

「白石さん、あったかいね」

私は彼女を見下ろし、着ている小さな上着の襟元をそっと合わせてやった。

「寒くない?」

彼女は小首を傾げ、瞬きをした。

「寒くないよ。白石さんがいるから、寒くない」

私は思わず吹き出し、その頭を撫でた。

遠くでは、遥と薫、それに数人の同僚がバーベキューコンロを組み立て...

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