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和也の視点

静まり返った個室に、ドアの閉まる音がひときわ響いた。

俺はそのドアを見つめたまま眉をひそめ、胸の奥で渦巻く何かを無理やり押さえ込んだ。

不意に、再びドアが開いた。

拓海が顔を覗かせた。室内を見回し、里香がすでに帰ったことを確認すると、遠慮のない足取りで入ってきて向かいに座り、足を組んだ。

「帰ったのか?」

彼は勝手にコーヒーを注いで一口すする。

「和也、お前らの離婚、ずいぶん長引いてるな」

俺は相手にしなかった。

構わず彼が続ける。

「さっき外で全部聞こえたぜ。白石さん、弁護士に協議書を見せるって? あきらかに時間稼ぎだろ」

俺はやはり無言を貫いた。

「で...

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