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憲弘の視点

「なぜです」

小阪は淡々とした口調で言った。

「提携は双方の合意があってこそだ。彼女が望まない以上、無理強いしても意味がない」

西平幸広が食い下がろうとしたが、小阪はすでに立ち上がっていた。

「用があるから、これで」

そう言い残し、さっさと出て行ってしまった。

小阪の後ろ姿を見送りながら、俺は苛立ちを募らせた。

個室に残され、西平幸広がしばらく慰めてくれたが、何の気休めにもならなかった。

店を出ると、外はもうすっかり日が落ちていた。

車のそばに立ったとき、不意にスマホが鳴った。

画面には『一哲』の文字。

俺は大きく息を吸い込み、通話ボタンを押した。

「一...

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