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里香の視点

憲弘は足早に歩き、私と司に追いついた。

個室に入ると、店員がメニューを差し出してきた。それを受け取っていくつか見繕い、司も二品ほど注文した。

憲弘はパラパラと適当にめくり、適当なものを一つ指差した。

店員が下がると、彼はふいに司へ身を乗り出し、声を潜めた。

「九条さん、和也とは仲が悪いんですか?」

司はコーヒーカップを手に取って一口啜り、彼を流し見た。

「確執がありましてね」

憲弘は呆気に取られ、返す言葉を失った。

私はうつむき加減でコーヒーを飲み、表情を崩さない。

司はカップをソーサーに戻し、平坦な声で言った。

「どうしました、里川さんは彼の探りでも入れに...

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