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里香の視点

剛治に別れを告げると、小阪が近づいてきて、軽く会釈した。

「白石さん、お会いできて光栄です」

私は頷いた。

「小阪さん」

傍らで見守る剛治の目には、いくらか満足げな色が浮かんでいる。彼は何気ない風を装って言った。

「若い者同士、もっと交流を深めるといい」

その言葉の裏にある意味は、周囲の誰の耳にも明らかだった。

私は話を合わせることなく、ただ微笑むだけで沈黙を保った。

少し離れたところに立つ司は、表情こそ変えなかったが、その眉が微かに動くのを私は見逃さなかった。

宴もたけなわとなり、客たちは次々と帰路についている。私は司に声をかけ、先に戻るよう促した。少し一人...

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