第100章 彼女は認めない

湯川優は、口づけられながら身動きひとつできなかった。それは彼の優しさに再び溺れそうになったからではない。ただ単に、彼がこのままここで暴走するのではないかという恐怖があったからだ。

今の彼女の身体は綿のようにぐったりとしていて、これ以上の激しい行為には到底耐えられそうになかった。

幸い、城田景行は情熱的な余韻を残すようにしばらく唇を重ねただけで、動きを止めた。

彼は湯川優を抱き寄せ、心にぽっかりと空いていた穴が、幸福という名の感情で満たされていくのを感じていた。

「お前がいてくれて、よかった」

低く呟くその声には、深い感動が滲んでいる。

湯川優は彼の腕の中で息を整え、昂る感情を鎮め...

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