第353章 無限の溺愛

そう考えていた矢先、玄関のほうで物音がした。湯川優一が顔を上げると、城田景行が車椅子を回しながら入ってくるところだった。

湯川優一の瞳がぱっと輝く。彼女は駆け寄り、身を屈めて城田景行の脚に抱きつき、そのまま額を彼の膝に預けた。

「忙しいはずじゃなかったの? どうして今、帰ってきたの?」

この男を目にした瞬間、胸のざわつきがすっと引いていく。代わりに満ちてくるのは、静けさと、安堵。

城田景行は愛おしげに彼女の頭を撫でる。声音には、わずかな疲労が滲んでいた。

「会社のほうはだいたい片がついた。あとは下の連中で回る。俺がいても意味ねえ。それに……お前、自分のことちゃんとできねえだろ。俺が...

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