第383章 彼女にスープを届ける

「……何しに来たの?」

湯川優が、氷みたいに冷たい声で言った。

城田奈美紀は笑顔を貼り付けたまま、両手で椀を差し出してくる。

「さっき真志に言われたの。私もね、ちょっとやりすぎたって反省したわ。啓之のことだって、まだちゃんと調べきれてないでしょう? あなたのせいにして責めるなんて、できるわけないもの。怒らないで。私も、ただ……辛くて。ほら、わざわざ台所でスープ作ってきたの。よかったら飲んで。口に合わなくても、そこは許してね」

椀の中は、どろりと黒い。湯気だけがやけに元気に立ちのぼっていて、何を煮込んだのかも分からない。見た目の時点で食欲を削る代物だった。

――いや、食欲が失せるのは...

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