第387章 なぜ私を陥れるのか

「――あの頃の私は、ただの小さな女の子だったのよ。婚約相手が、自分の好きな男じゃないなんて……どうして分かるの? 縁談が決まったって聞かされて、ただ一度でいい、真志に会いたくて……。本当に愛してたから、あなたに全部あげたかった。なのに、あの夜、私の前に現れたのが……城田啓之っていう、あのケダモノだったなんて……!」

城田奈美紀は過去をなぞるように、苦悶に顔を歪めた。

「私は、訳も分からないまま……あいつのものになった。身体も奪われて、壊されて……あとになって『違う』って分かっても、今さらどうやってこの縁談を断れっていうの? ――でもね。私はもう、助からない」

唇に浮かぶ笑みは、どこまで...

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