第391章 留岡若菜の往事

城田奈美紀はぶるぶると震えながら、湯の中で身を起こした。身体の奥にはまだ痺れるような快感が残っているのに、男は抜いた途端、驚くほど冷淡だった。

城田真志が灯りを点ける。

奈美紀は目を刺され、しばし眩暈のようにぼうっとしてから口を開いた。

「……あのときの食事会ね。最初から誰かが仕組んだものだったの。留岡若菜を待ち伏せするための」

「誰だ」真志が問い詰める。息が荒い。

その焦りが作り物ではないことくらい、奈美紀にもわかった。胸の奥が血を流すように痛む。それでも、これ以上は隠せない。

首を横に振る。

「そういう聞き方は違うわ。誰か一人じゃない。その場にいた全員よ」

打ちのめされた...

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