第406章 世論を利用する

湯川優はくすっと笑い、手を伸ばして彼女の頬をつまんだ。

「なに。私が思いつめて、変なことでもするんじゃないかって心配してる?」

「ばかなこと言わないでよ!」

松本佳木が、感情を抑えきれないように噛みつく。

湯川優は小さく息を吐き、今度は彼女の肩にもたれた。気だるげに言う。

「はいはい。自分を粗末にしたりしないって。私、わりと命は大事にするタイプだから」

松本佳木はそっと背中を叩き、かすれるように呟いた。

「ずっと一緒にいる。苦労人同士、支え合って生きていこう?」

「うん、信じる」

湯川優が小さく返す。

二人は寄り添ったまま長いこと話し込んだ。昼前、冲川叶実が昼食を届けに来...

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