第410章 城田景行、お前は本当に偽善者だ

二人の視線がぶつかり合う。湯川優は、彼の言葉を信じなかった。ただ、ふっと薄く笑ってみせただけだ。

城田景行は険しい顔のまま一歩踏み出し、手を伸ばして彼女の手を取ろうとする。だが、その指先が届く直前――湯川優はすっと一歩退き、距離を決定的に引き離した。

無表情のまま、淡々と問う。

「ひとつだけ聞く。若林夢子を保釈したの、あなた?」

もしそうなら、どれだけ言い繕っても無駄だ。

保釈した時点で、庇っているのと何が違うのか。

城田景行は答えない。ただ沈んだ目で彼女を見つめ、瞬きひとつしなかった。

その沈黙が、すべてを語っていた。

知らせを聞いた瞬間、胸の内は怒りと詰問で燃え上がった。...

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