第423章 一杯食らわせた

遊津雄二もまた、ついさっき電話で叩き起こされたばかりだった。秘書の口から事の顛末を聞かされ、昨夜の出来事を頭の中でなぞった瞬間、黒幕が誰かは即座に確信できた。

若林夢子だ。

「ビッチ……!」

毒づきながら、洗面所に向かう暇もない。適当に服を引っ掴んで身に着けると、そのまま階段を駆け下りた。

「若林夢子は今どこだ」

「若林さんでしたら、ご自宅のマンションかと。ご自宅の家政婦に確認しましたが、今朝早く出ていらしたそうです」

遊津雄二は一人でハンドルを握り、若林夢子の住むマンションへ向かった。スマホはスピーカーにしたまま、耳元に届く情報を一つ残らず吸い上げていく。状況はもう、骨まで理解...

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