第84章 彼女は息を呑むほど美しい

城田景行は微かに眉をひそめ、湯川優を一瞥してから口を開く。「何時からだ。今日は忙しい」

「忙しいわけないでしょ? 昨日確認したけど、他のお誘いは全部断ってたじゃない。ねえ景行、私と一緒に行くのが嫌なの?」

若林夢子はその無遠慮な詮索が、城田景行の逆鱗に触れたことに気づいていなかった。

城田景行は眉間の皺を深め、瞳の奥に冷酷な光を宿したが、それを表には出さずあっさりと承諾した。

「いいだろう」

「よかったぁ、景行! やっぱりあなたが一番優しいわ。じゃあ、後で会場の時間と場所を送るわね。私、これからヘアメイクに行かなきゃ。現地で会いましょう」

若林夢子は上機嫌だった。

彼女は芸能界...

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