第13章

高木愛美視点

 バッグにスマホをしまい、ファスナーを閉めようとしたその時、再び画面が明るく点灯した。

 銀行からのショートメッセージだ。クレジットカードの利用限度額を超過したと知らせる通知だった。

「ちょっと、どういうこと? 愛美! なんでこんなに借金があるのよ!」

 平野綾子が画面を覗き込み、悲鳴のような声を上げた。

 私はメッセージに記載された長々とした数字の羅列を見つめ、眉をひそめた。

「私じゃない。養父母が使い込んだのよ」

 高木文弘に嫁いできたこの一年、私はごく普通の生活を送る人たちよりも、ずっと質素に暮らしてきた。

 南川茜からは、スラム街から這い出してきたドブネズミ...

ログインして続きを読む