第152章

スピードメーターの針がレッドゾーンに振り切れていてもなお、高木文弘はステアリングを固く握りしめ、アクセルペダルを床まで踏み込み続けていた。

その顔は限界まで強張っており、荒い息遣いが車内に響く。

助手席には、一台のボイスレコーダーが転がっている。

つい先ほど南川茜から託された遺言であり――ゴールデンムーン・パック全体を根底から覆すほどの、爆弾のような真実が吹き込まれたものだ。

脳内はぐちゃぐちゃに掻き乱され、三十分前に病室で聞かされた言葉が、耳の奥で呪いのように反響し続けている。

今の彼を支配している衝動は、ただ一つ。

一刻も早く、高木愛美を見つけ出さなければならない。

彼女に、す...

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