第24章

第三者視点

 ゴールデンムーン邸の主寝室。南川茜はドレッサーの前に座り、鏡に映る自身の姿を見つめていた。

 首元で鈍い光を放つ、高価なルビーのネックレスにそっと指を這わせる。昨日、高木文弘から贈られたものだ。

 その口角が、無意識のうちに得意げな弧を描く。

 すべては彼女の計画通りに進んでいた。

 高木文弘はすでに、彼女を『ルナの光』基金の執行理事に正式に任命した。

 本来ならばゴールデンムーン・パックのルナが座るべきその地位は、今や彼女のものとなった。

 これでようやく、堂々とゴールデンムーン邸に住み込み、毎日文弘の傍に寄り添うことができる。

 ここ最近、文弘は表面上こそ優し...

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