第72章

第三者視点

 南川茜が公開謝罪するだと?

 記者のその鋭い詰問に、愛美はぴたりと足を止め、眉間を深く寄せた。

 なぜ南川茜が突然そんな行動に出たのか、彼女には到底理解できなかった。

「乗ってくれ、愛美」

 高木文弘は立ち塞がる記者たちを強引に押し退け、愛美のために車のドアを開けた。

 ドアが閉まると、車内は嘘のように静まり返った。

 道中、息が詰まるような重苦しい空気が車内を支配し続けていた。

 ハンドルを握る高木文弘の手のひらは、じっとりと汗ばんでいる。

 彼は腫れ物に触れるかのように、おずおずと口を開いた。

「愛美、どこに行きたい?」

 もはや勝手な判断など下せるはずも...

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