第113章

坂本天宇の説明は詳細で、霧雨みよからの誘惑についても、一切包み隠さず話してくれた。

 彼は私をある部屋へ連れて行くと、ベッドに優しく横たえた。そして私の頬を撫でながら、楽しそうに微笑んだ。

「嫉妬してる顔も、可愛いね」

 指摘されて顔がカッと熱くなり、私はぷいと顔を背けた。

「……嫉妬なんて、してません」

 坂本天宇はくすりと笑うだけで、それ以上はからかってこなかった。洗面所からタオルを持ってくると、彼は恐る恐る、まるで壊れ物を扱うように私の頬を丁寧に拭ってくれた。その目は、少しだけ咎めるような色を帯びていた。

「これからは僕の許可なく電源を切っちゃ駄目だよ。分かった?」

 彼...

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